先進地視察研修 七尾編
2025年 11月 05日
令和7年10月30日(木)
石川県七尾市で開催された
福井県観光ボランティア連絡協議会の
県外先進地視察研修会に
参加してきました。
12団体から36名、連絡協議会の方2名、総勢38名、
うちボランティア語り部ふくいからの3名が、
七尾市観光ボランティアガイド はろうななお の方々から
意見交換会、現地案内をしていただきました。
最初に馬出町にある花嫁のれん館へ
この辺りの建物のほとんどが2024年1月1日の
能登半島地震で被害を受けていますが、
この花嫁のれん館は無事だったとのことでした。
花嫁のれんは幕末から明治にかけて
加賀藩の領地である能登・加賀・越中で始まり、
今もなお続いている婚礼の風習だそうです。

花嫁のれんの色や柄は時代と共に移り変わり、
麻や木綿の物もありましたが、
ほとんどが羽二重や綸子の絹で、
加賀友禅の手法が用いられています。
さすが加賀百万石の伝統文化、どののれんも雅でした。
また婿入り用の花婿のれんもありました。

つぎに一本杉通りに
一本杉通りは500mのまっすぐな通りに
50店舗あまりの店が建ち並び、
その数件は国登録有形文化財に指定されるなど
600年以上の歴史ある通りです。
地震により多くの建物や道路などが被災しましたが、
復興に向けて再建、修復のさなかでした。

午後からの意見交換会で、「はろうななお」の方々からは
〇 近年増加中のインバウンドには
会員28人中4人の英語スタッフが対応
〇 七尾市は他自治体に比べ公費解体が遅れているが、
戦略的復興対策、創造的復興対策を図っている。
と前向きな姿勢で語っておいででした。
その後、のと鉄道運行の震災語り部観光列車
(七尾駅~穴水駅)に乗車しました。
震災以前は 観光列車「のと里山里海号」
として2015年から運行開始。
震災後、復旧工事完了後
2024年4月6日に普通車両が運行再開されました。

2024年9月16日からはのと鉄道職員が
「語り部」となり団体専用の
語り部列車の運行開始、
そして2025年4月6日からは「震災語り部観光列車」
として運行が開始されました。
私たちは震災当日と同じ時刻に乗車しました。
この日の語り部は地震発生時も
この列車に乗務中だったMさんで、
当時の緊迫した状況や、車窓からみえる被災した建物や町々を
涙ながらに語る姿に私達も胸が熱くなりました。

まちなかの修復が進まない家々や傾いたままの電柱、

大きく亀裂の入ったままの道路など復興には
まだ時間が必要な七尾市の現状を体感し、
自分事と感じることが出来る有意義な能登七尾市での研修会でした。

M.K


